第2回 SC北九州
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講演:「ストローマンガイドサージェリーの臨床 ~正確な埋入のために考慮すべきこと~」
講師:加来敏男先生(ITI フェロー/ SC東九州コディレクター/大分県中津市・加来歯科 理事長)
<抄録>
近年のインプラント関連のデジタルソリューションの発展は目覚ましく、これらを巧く使いこなせば、インプラントを理想的なポジションと咬合力に耐えうる配置に正確に埋入することができ、理想的な上部構造も作成することができるので、インプラントの長期安定を達成できると私は考えている。
当院では平成18年4月にコンビームCT(モリタ 3DX-CT)を導入し、術前診査にSimPlantを用いるようになって、インプラント治療が劇的に変わった。インプラントを正確に埋入するために症例を選んでガイド手術を行ってきたが、6年前からはソフトをcoDiagnostiXに変え、現在はすべての症例でストローマンガイドを使用してガイド手術を行い、また上部構造は理想的なエマージェンスプロファイルで立ち上げるために、CARES CADCAM systemを用いて作成している。
ストローマンガイド作成法は以下の通りである。gonyXという機械でスキャンテンプレートを作成し、これを装着してCT撮影する。そしてそのデータをDICOMデータ化し、これをcoDiagnostiXというソフトでシミュレーションして、インプラントの埋入計画を立てる。決定したらgonyXの調整用データを出力してスキャンテンプレートにガイドスリーブを装着し、形態修正してガイドが完成する。現在では3Dプリンターで作成するデジタルガイドも使用可能であるが、gonyXガイドは院内で作成でき、短時間でしかも安価に作成できるので、当院はこちらを主として使用している。
ガイドサージェリーは事前にシミュレーションソフト上でインプラント埋入ポジションを決定し、事前にガイドを作成するので、手術当日にポジションを変えることができない。もしも埋入計画が間違っていればそのガイドは手術に使えないということになる。
当日はgonyXガイドの作成法、使用方、注意点、当院独自の工夫などを、実際の症例をお見せしながらお話したい。
<講師プロフィール>
略歴
S54年3月 | 九州大学歯学部卒業 |
S58年3月 | 九州大学歯学部大学院修了 |
S58年4月 | 九州大学歯学部第2補綴科助手 |
S62年5月 | 加来歯科開業 |
H19年4月 | 医療法人 加来歯科理事長 |
H18年4月~23年3月 | 大分県歯科医師会学術担当理事 |
H28年4月~ | 九州大学歯学部義歯補綴科および再生歯科・インプラントセンター 臨床教授 |
所属学会ほか
・日本口腔インプラント学会 専門医 本部理事 ・日本歯科補綴学会会員 ・日本歯周病学会会員 ・日本臨床歯周病学会 歯周インプラント認定医 ・日本顎咬合学会会員 |
・日本デジタル歯科学会 ・日本レーザー歯学会会員 ・九州インプラント研究会(KIRG)正会員 ・日本歯科先端技術研究所会員 |
多数のご参加をお待ちしております。