第1回 SC東九州
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EMDによる新たなTissue Engineeringへの試み
(New Tissue Engineering Concept using Enamel Matrix Derivative)
エムドゲイン(Emdogain®)が歯周組織再生治療に世界中で広く用いられるようになって20年が経過しているが、EMD(Enamel Matrix Derivative)およびその主成分であるアメロジェニンの間葉系幹細胞、歯根膜細胞、骨芽細胞、血管内皮細胞など骨再生の基幹となる細胞へのダイレクトな分化、増殖作用について、多くの研究により新たな知見が得られている。
このようなEMDの再生メカニズムの解明とともに、そのコンセプトを新たに捉え直す転換点にきていると考えられる。つまり、新たなTissue Engineeringへの戦略の道が開け、EMDのさらなる臨床応用への可能性が今後期待される。本講演ではGBR等インプラント領域への応用について、症例の供覧を中心に、最新の研究をふまえた骨再生機序とともに私見をのべてみたい。